君を失くし
泣き顔や笑顔や折り重なる想い出が
あふれて あふれて 何も見えない
どうして 僕はここで 何を求め生きるのだろう
ちっぽけな夢にすがって 君を失くし それでもまだ…
(クレヨン社「星など見えぬ街で」/アルバム「THE BESTⅡ」より)
*
別れた男の思い出が、不意に溢れ出す時が有る。
落ち込んでいた顔、笑顔、一緒に飲みに行ったこと……。
溢れ出した思いでに、胸が詰まるような思いになることが有る。
そんな時、どうして自分は、何を求めて、この場所で生きるのだろう、
と思うことがある。愛した男を失って、なお。
喪失感、だと思う。この歌が表しているのは、
どうしようもない程の喪失感、だ。
本当はそういった喪失感を抱えてなおまだ前進し続ける、
というのが本当の強さなのだろうけれど、
そこまで私は強くはなれなくて、
溢れ出した思い出の前で、ただ、立ちすくんでいるだけだ。