コビれねえ女 | 螺旋階段

コビれねえ女

「フン。苦労するぞ黒子。コビれねえ女はよ」
(日本橋ヨヲコ「極東学園天国」第1巻/小学館より)



黒子、というのは女の名前。
この言葉は文字通りにとってもいいのだろうけれど、
ふと、案外深い言葉何じゃないかと思った。
媚びる、という行為は、
甘える、というニュアンスが含まれていると思う。
甘え、というのは、
それ単独ではとても褒められた行為ではないのだけれど、
でも、女が男に甘える時は、少し独特の意味を持つ時が有る。
つまり、本当は甘えたいわけではないのだけれど、
男は女に甘えられると頼られているような気分になったりするので、
男を立てたい時に女はわざと甘えたふりをしたりする時が有ると思う。
だから、媚びることの出来ない女は、
或る意味では男に甘えられない、
男を立てられない女で、
そういう女が苦労する、というのは、
あながち間違っていないのではないか、
と、ふとそう思った。



日本橋 ヨヲコ
極東学園天国 1 (1)