庇護
終身雇用幻想が機能する共同体では、
「庇護」されることが最も重要になる。
(村上龍「蔓延する偽りの希望」幻冬舎文庫)
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私は誰かに「庇護」されている状態、というのが嫌いで、
そういう状態から脱することばかりを追求して生きてきた。
誰にも守られない、というのは、同時にひどく淋しいことでもあるけれど、
その淋しさに負けずに凛と胸を張っていられる強さが、勇気が、
……欲しい、と切実に思う。
(2005.6.26.一部改稿)
- 著者: 村上 竜
- タイトル: 蔓延する偽りの希望